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マニュアルを正しく使える人、使えない人

自分には経験のないことをするとき、マニュアルがあると便利です。
それは仕事でも、家電製品を扱うときでも。

いきなり右も左も分からず動き始めてしまうと、無駄な動きが増えると思うからです。
きちんと道筋を教えてくれるマニュアルというのは、とても大切だと思います。

ですが、この「マニュアル」を正しく使える人と、使えない人がいます。

特に機械相手ではなく対人、大自然みたいになってくるとなおさらです。
自分が使えなかったから「このマニュアルは役に立たない」と思ったら大間違いということもあります。というのも、他の人には「とても使えた」というものである場合も多いからです。

ではなぜ、正しく使える人と、使えない人が出てきてしまうのか。

それは、マニュアルを「あくまでも概要、基本」と捉えて考えている人と、「そこにすべてが書いてあるべき」と捉えている人の差だと思います。

先程「対人」「大自然」とお伝えしましたが、機械なら決められたプログラム通りに動いてくれることが多いでしょう。動かないとしたら故障です。

ですが人や自然にはプログラムなんてありません。人それぞれですし、自然現象をコントロールできればもっと生活しやすいでしょう。

つまり、1万人いたら1万通りの個性のある人に対してマニュアルを作るというのは不可能ですよね。

となってくると、どうしてもある程度のパターン化が必要になります。こんなパターンの場合はこう、という伝え方で、なるべく当てはまるものという伝え方です。

ですから、どうしても、その通りとはならないと思うのです。
その分大切になってくるのが、「その通り」とはならないまでも「近い状況で参考になる」ということだと思うのです。

ですが、マニュアルを上手に使えない方は、少し外れると「これは違う」と切り捨てて、そこから何かを得ようとする思考を止めてしまいます。

例えばお客様対応マニュアルのようなものがあったとします。
買った服のサイズが合わないから交換してほしいと言ってきた場合は、「購入日を確認しましょう」と書いてありました。そこでお客様に購入日を聞いたところ、お客様の勘違いで日にちを間違えていました。何度検索してもその日にちでその方の購入履歴が出てきません。

こんなときに「もしかしたら日にちを間違えているかもしれないから前後3日間くらい含めて検索してみよう」と考える人と「お客様、購入履歴が出てきません。」と伝えてしまう人と。

客側からすれば絶対に前者のほうが優しい対応ですし、有難いと思うでしょう。
ですが、後者の方からすれば「マニュアルには書いていない」ということになります。購入日を間違えた人が悪いと。ですから必ずしも間違えた対応とは言えない、と思うでしょう。

ただ、自分が客の立場であれば、ちょっと間違えたのだから、そのくらいは機転を利かせてほしいと思うのではないでしょうか。融通が効かないなぁと。

この部分はマニュアル化されていないですが、相手のことを考えて対応したほうが印象が良いと思われる部分ですよね。

ということは、あくまでもマニュアルというのは基準となること、根本になる部分が書かれていて、その先は個人の裁量が重要になるということです。

これは人付き合いにも同じことが言えます。

例えば人付き合いのマニュアルを参考にして上司や友人、恋人に対応してみた。が、うまくいかなかった。

その原因はマニュアルが間違えていたということもあるかもしれませんが、それよりも可能性が高いのは「あなたのケースとは違うから」ということです。

先程お伝えしたように、対人となると、無限にパターンが考えられます。全く同じものは存在しません。その中から、より自分に近いパターンを選んで使っていくことになります。

ですが、そのパターンを読み間違えると結果も変わってしまいます。

例えば、恋人にはこの時間帯に連絡した方がいい、という内容を見かけたとします。帰宅時間がちょうどいいとか、ランチの時間帯がちょうど良い、など。

帰宅時間がいいと書いてあったとしても、相手が車通勤の場合は、帰宅時間に運転をしているのでメッセージを見たり電話を取ることはできませんよね。このようなケースでは、帰宅時間がベストタイミングとは言えないと思います。

また、ランチの時間帯がちょうどいいと書いてあったとしても、ランチタイムを上司や取引先の方と会食しつつ、というケースも考えられます。そのような場合は、プライベートな連絡に応じる余裕は無いでしょう。

そう考えると、連絡をとるタイミングというだけでも、相手の状況を踏まえてあなたのケースを見つける必要があると思います。

また、メッセージの内容も然り。

ご相談を拝見していて一番気になるのは、「このような内容がいい」という話を聞いて、同じように
やってみようとすることです。そのこと自体はとても良いことなのですが、こちらもやはり状況によって良かったり、悪かったりします。

例えば、「メッセージは明るく元気な内容で」と書いてあったとします。ですが、相手の体調が悪い時に、書いてあったからと明るく元気な内容を送るのは良くないですよね。
明るいメッセージを送ることは大切ですが、それはあくまでも相手も元気な時です。もし体調が悪いのであれば、相手をいたわる内容を送ったほうが良いと思います。

このように、相手の状況をきちんと配慮して参考にすることがとても大切だと思います。

もう一つ、自分のやりたいと思うことを通そうと思うばかり、相手の返信内容をきちんと踏まえて対応せず、言いたいことを伝えてしまっているケースがあります。

以前ご相談でこんな内容がありました。ご相談されたAさんは、恋人をデートに誘いたいと思っていました。ですが、マニュアルには「いきなり誘うのではなく、まずは相手の状況を確認する」と書いてありました。

そこでまずは、仕事が忙しいのか質問をして、誘ってみる、という順番を考えました。その会話が以下です。

Aさん「最近、仕事相変わらず忙しい?」
恋人「うん、けっこう忙しいかな。残業も多いし、疲れ気味。」
Aさん「そっか、週末は?今週末とか空いてる?ちょっと遠出したいと思ってて、良かったらどう?」

ここで恋人からの返信が途絶えました。

この流れを見て、あなたはどう思いますか?

確かに、Aさんはマニュアル通り相手の状況を確認しました。ですが、相手は疲れているという返答。それに応じてあげられたら良かったのですが、Aさんの中では
「状況を確認しました」⇒「誘ってみます」
という流れになっているので、そのとおり動いたのだと思います。

これではとても残念ですよね。
まず、恋人は「忙しい」と言っています。さらに、疲れ気味とも。その状況をまず配慮してあげなくてはなりません。
このケースでは、その配慮をしないまま、週末のお誘い、しかもけっこう遠出という疲れるお誘いをしてしまっていますよね。
ですから、相手も「う~ん、こっちの言ってること分かってるのかな」と思ってしまい、返信が来なくなるのだと思います。

相手が「疲れ気味」とおっしゃっているのなら、まずは週末は大丈夫なのか、そして疲れている相手を配慮して自宅で何か作ってあげるという提案をするなど。こちらの要求を通すよりも合わせてあげたほうがよいでしょう。

これをなしに、自分の進めたいように話を進めようとしてもおそらくなかなかうまくいかないでしょう。

あれこれ書いてしまいましたが、根本的なことをお伝えすると、せっかくのマニュアルを活用するために重要なポイントは「状況にきちんと合わせる」ということです。

状況に応じて、柔軟な対応ができて初めて、マニュアルが効力を発揮すると思います。

相手の状況をよく見て、それに対して対応すること。

ですが、なかなか自分に合った内容が分からなかったり、柔軟な対応が難しいとか、今のタイミングが合っているのか、間違っているのか、よく分からない場合もあるでしょう。

そんなときは、自分の場合はどうなの?ということを知るためにも状況を把握することが大切です。
その上で判断が難しい場合は誰かに相談するなど、人の意見も含め判断してみると良いと思います。


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