ご相談を拝見していると、相手が社交辞令で返信をくれているのでは?と不安に思っていらっしゃる内容をよく目にします。
かと思えば、建前で送られてきたメッセージを鵜呑みにして強気な対応をしてしまっていたり。
難しいところですが、ここを上手に見極められると、ズレた対応をせずに済むと思います。
どんなときに相手は社交辞令や建前を言っていて、どんなときなら本音なのでしょうか?
ケース1
Aさんは彼が読んでいた漫画を読み始めたという話題で連絡をしました。
初めは彼も嬉しそうで、続きもどんどん出てるから読んでみて、先に行くともっと楽しくなるよ、と返してくれました。
そこでAさんは続き持ってたら貸してくれる?と聞きました。
彼は都合が合えば、と答えました。
これに対して、Aさんはその後、2,3回、漫画をいつ貸してくれるのかという連絡をしてしまいました。
彼は徐々に返信が来なくなっていきました。
何かを依頼したときに「いいよ、いつが良い?」と相手から前向きに返ってこない場合。
あまり乗り気ではないことが多いです。
Aさんのケースでは「都合が合えば」という回答でしたね。
裏を返せば、都合は合わないからそこまではする気はないですよ、という話だと思うのです。
言われた側は、「都合が合えば貸してもらえる」と考えてしまいがちですが、この答えはNGということの柔らかい言い方だと思います。
ケース2
Bさんは彼女から別れ際に「正直私もすぐに気持ちが切り替えられない」と言われました。
Bさんはてっきり彼女はまだ揺れていて、押せば別れを取り消してもらえると思いました。
そこで復縁をかなりしつこくすがってしまい、最終的に彼女は音信不通になってしまっていました。
これは建前、社交辞令とは違い、彼女が考えなしに本音を言っただけだと思います。
別れ話をするときには、なるべく相手が苦しまないようにスパっと期待を切ってしまうほうが良いでしょう。
ですが、そういう考えがなかったらしく、彼女は自分の思っていることをそのまま口にしただけだったのです。
未練があるということではなく、別れた気分から切り替えられないという意味だったのですね。
ですが、Bさんは自分への愛情が切り替わらないという意味だと捉えてしまいました。
彼女はその後、しばらく社交辞令的に返信をくれていたのですが、あまりにもBさんがしつこく復縁を迫ってしまったので、音信不通になってしまいました。
別れ際の、相手も自分に未練があるっぽいという発言は、あまりアテにならないことが多いです。
というのも、別れるか否か、という選択肢は十分に考え抜いたからこそ、別れを告げています。
ですから底の部分ではもう結論は出ていることが多いです。
別れ話というのは、重いですし、相手へのダメージが大きいことも分かっています。
悩み抜いて告げていると思うのです。
そこを理解していないと、別れ際の甘い言葉が本音だと思い、過度な期待をしてしまいます。
ケース3
Cさんと彼は同じ職場でした。
別れ際にCさんはかなり渋ったのですが、彼が「これからもCさんの味方だし、応援しているから大丈夫」と言うので、渋々別れを受け入れました。
その後も彼に頼ることがありましたが、彼は丁寧に対応してくれました。
しかし、仕事の話以外は全く取り合ってもらえない感じでした。
その後、彼に新しい彼女が出来ました。どうやら同じ職場の違う部署の女性のようでした。
Cさんは彼に問いただしましたが、彼は、新しい彼女は合わないことも多いしまだわからないと言っていました。
ですがその後、彼がCさんのことを怖いと周囲に漏らしていたことが分かりました。
同じ職場なので有る事無い事騒がれると出世にも響くし、新しい彼女に何かされると困ると相談をしていたそうなのです。
Cさんは全くそんなことを考えてもいなかったので、かなり驚いたそうです。
このケースは、まさに彼が建前で対応をしていたケースです。
同じ職場なので波風立てたくないということで気を使っていたのですが、Cさんは全くそのこごに気づかず、彼に頼っていたそうです。
ポイントはやはり、仕事以外の話題は取り合ってもらえないという点です。
もしCさん自身に興味があったり、心配をしていたなら、プライベートな話や世間話にも乗ってくれると思います。
ですがそれをしないということは彼の中できっちり線引きが出来ていて、それ以上踏み込ませない、という意思があったと思われます。
Cさんに対して、ひどい相談を周囲にする彼もどうなのかと思いますが、それ以上に、Cさんの別れ際にも問題があったのかもしれません。
彼にとってCさんは何をやらかすのか分からないという恐怖があったということだと思うのです。
そう思わせてしまったということは、それまでのCさんの対応に何か片鱗があったということかもしれません。
このように、こちらが感じている状況と、相手が見ている状況は全く異なることもあります。
自分で判断をするというのはなかなか難しいです。
どうしても主観に頼ってしまうので、冷静に分析してみましょうとか、振り返ってみましょうとお伝えしても、できないのが当たり前だと思います。
こんなときこそ、友人や身近な方に相談をしても良いですので、第三者の見え方を参考にしてみると良いと思います。
その際には、冷静に分析してくれるご友人なら問題ありません。
が、大抵はあなたの身近な方だと、基本的にはあなたの味方になってくれると思います。
すると、あなたは悪くない、悪いのは相手だ、という結論になってしまい、大切な分析が出来ないことが多いです。
ですので、無関係な第三者に相談をしてみるか、もしくはあなたの話ではなく、友達の話なんだけど…という感じで相談してみましょう。
すると冷静に判断してもらえると思います。
相手の気持ちは些細な言動に見えていることが多いです。
ぜひ違和感を感じたら、何か自分が気づいていないことがあると思い、落ち着いて振り返ってみましょう。
きっと、ヒントがたくさん見えてくると思います。
頑張っていきましょうね。
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